◆2024年1月共通テスト前日に

受験生の皆さん。今年もこの日がやってきました。元日から地震災害に遭遇した受験生の皆さんは、とりわけ厳しい状況になってしまいました。追試験会場を石川県に設けるなど、ある程度の特例措置もとられていますが、それでも大変なことでしょう。安全と健康、無事な受験を祈念します。

今回の共通テスト現代文は、2025年の「現代文3題(実用国語の追加)へ」という試験改定の前年であり、すでにその影響下にあるものと考えられます。たとえば、表やグラフの出題、会話・対談、横書きデータやSNS、図表等の複数資料を踏まえた設問などは、むしろ出題されても当たり前という程度に認識しておいてください。また、設問数が多いということも、十分に考えられます。

こうした状況で重要なことは、あれこれの「予想」ではありません。大学入学共通テストが問うことの一つは、「判断力」などと呼ばれる状況への対応力です。繰り返し練習したり、予想に基づいて対処しているからできる、解ける、といったことではないのです。それらも確かに重要で、むしろ従来通りの基礎学力(客観的読解力と論理的解答力の基礎)で、7割は対処可能でしょう。その方が大切とも言えます。しかし、もしおそらくは問6か問7あたりに配される、共通テストらしい新奇な設問について、「対策は?」と問うなら、下手な予想や傾向対策をせず、時間に余裕をもって未経験の設問に向き合うことでしょう。さして難しいものは出題されないでしょうから、落ち着いて、対処可能な7割配点部分をいつもの通りの方法で読み解き、残る3割配点に時間を回せるような対応をしてください。それで少なくともトータル85%程度の得点は可能でしょう。

少しでも効率的に読み解くためのチェックポイントを、「共通テスト」のページにアップロードしましたので、よければ参照してください。また、試験後のコメントは、追試も済んだ段階でアップロードします。


それでは、諸事気を付けて、落ち着いて受検してください。